4D映画を観るなら話題作『レディ・プレイヤー1』が最高だよ! まるで体験型アトラクション気分なうえに恋と感動がバッチリ込められた傑作です

【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、ネタバレありの本音レビューをします。

今週ピックアップする映画はスティーヴン・スピルバーグ監督の最新作『レディ・プレイヤー1』(2018年4月20日公開)です。先月『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』が公開されたばかりのスピルバーグ監督作が立て続けに公開です!

そしてワタクシ、本作を最新のMX4Dで体験してきました。ではまず物語から!

【物語】

2045年の地球。街は荒れ果てて、現実の世界に喜びを見出せない若者たちは、VRワールド“オアシス”に夢中です。そこはアバターに姿を変えて、自分がなりたいものになれる世界でした。両親を亡くし、叔母の家で居候生活をする17歳のウェイド(タイ・シェリダン)も“オアシス”の世界にのめり込んでいました。

ところが“オアシス”の創始者ジェームズ・ハリデー(マーク・ライランス)が亡くなり、彼はユーザーに「自分が仕掛けた3つの謎を解き、イースターエッグの卵を見つけた者に“オアシス”の全権を譲る」という遺言を残します。ウェイドはじめ、多くの者が、そのゲームに参戦するのですが……。

【MX4Dで見て良かった~! VRワールドを体感!】

『レディ・プレイヤー1』で、まず目を引かれるのはやはりヴィジュアル。2045年の地球を描いた冒頭の近未来のシーンからめちゃかっこいい。ウェイドが暮らす集合住宅も宙に浮いているようで、不思議な世界観を見せてくれます。

そして映画は、ハリデーの仕掛けた3つの謎にウェイドが挑戦するところからテンポアップしていきます。謎を解き“オアシス”のどこかにあるイースターエッグを探す争奪戦はカーレース!

今回はTOHOシネマズ六本木に導入されたMX4Dを初体験してきたのですが……めちゃくちゃ楽しかったです!

スタートするやいなや、ものすごいスピードに仰天します。 MX4Dで見ているから、シートが揺れるし、突き上げられるし、何かが背中からぶつかってくるように感じるし、キングコングは目の前で吠えながら飛びかかってくるしで、心の中で「キャーキャー」騒ぎましたよ。まさに遊園地のアトラクション状態です。

【ヴィジュアルだけじゃない感動的な仕掛けとストーリー】

ヴィジュアルの仕掛けだけだと、次第に目が慣れて飽きてしまうのがこの手の映画の弱点なのですが、本作の凄いところは、VRのヴィジュアルに頼っていないことです。登場人物の心の葛藤と「どうなるのか」と予想できない展開がしっかりあるのです。

その鍵を握っているのが3つの謎。これには“オアシス”の創始者ハリデーの生い立ちが隠ヒントとなっています。ウェイドと仲間たちは、ハリデーの歴史がつまった場所を何度も訪れ、答えを導き出そうとするのですが、そこで描かれるハリデーの過去がとても切ないんですよ。

幼い頃から孤独で、莫大な富を生み出してからもあまり変わらない。愛する女性がいたけど、告白ができない……。「彼は幸福だったのだろうか」と、ちょっと泣きそうになりました。

またウェイドと仲間たちは力を合わせて、ハリデーの莫大な遺産を奪おうとする巨大企業IOI社に立ち向かうのですが、この仲間たちのキャラもいい! メカ職人、忍者、侍、そして紅一点のアルテミス(オリビア・クック)がおりまして、なんとウェイドは彼女と恋に落ちるんですね。ウェイドが猛烈に口説く姿はとてもかわいくて、キュンとします。

【オタクが狂喜乱舞するメカゴジラ、ガンダムなどの人気キャラ登場】

ハリデーはオタクなので “オアシス”には多くの人気キャラクターや名作映画の名シーンが登場します。たとえば、紅一点のアルテミスが乗るバイクは「AKIRA」の金田モデルだし、キャラでいえばメカゴジラ、ガンダム、アイアン・ジャイアント、T・レックス、チャッキーなど多数。オタクはもうたまらんでしょう。映画『シャイニング』の不気味な双子や幽霊ばあさんのシーンは強烈で悪夢を見そうです。


【現実を忘れるなというメッセージ】

私たちは現実に不満があると、非現実を求めることがありますよね。ゲーム、映画、漫画、アイドルなど、求める世界は様々ですが、その世界をVRで見せてくれるのが『レディ・プレイヤー1』。

でも、ハリデーは「VRは現実じゃない、現実こそがリアルなんだ」と語ります。現実を見つめて、そこで幸福を勝ち取らないとダメだよというメッセージが込められているように思えて、ハっとさせられました。

ハリデーのメッセージには納得なのですが……それでも、この映画はぜひ4D(4DX・MX4D)で見ていただきたい! ちなみに4Dは吹替え版のみです。画面がめまぐるしく、字幕で見ると酔いそうなので吹替え版の方が見やすいと個人的には思います。

執筆=斎藤 香 (c)Pouch

レディ・プレイヤー1
(2018年4月20日より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:タイ・シェリダン、オリビア・クック、ベン・メンデルソーン、サイモン・ペッグ、森崎ウィン、マーク・ライランス、ジェームズ・ハリデー
(c)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTSRESERVED

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